生まれによって賤(いや)しい人となるのではない。

題: 生まれによって賤(いや)しい人となるのではない。

.....(真を求めて 皆様と共に幸せになりたい)

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 仏教以前の宗教(例えば、バラモン教など)には、

女性の出家者が許されてなく、女性出家者は居なかった。

 しかし、
 
 仏教には女性出家者(尼僧)が居た。

 佛教が出来ての最初の女性出家者は仏陀の養母でした。

 (仏陀の実母は仏陀を産んですぐに亡くなられている)。

 この女性出家者の存在は、はるかヨーロッパのギリシャ人に

とっても驚きの先進的状況でした。

 このことは、シリア王の大使でギリシャ人の「メガスティー

ネス」が、インドの王のもとに来た時の見聞録に記録されてい

ます。

 その記録によれば、

 「尼たちが居て、そのうえ難解な事を男僧と共に、男女が分

け隔てなく議論していたことが、インドの驚くべきこと」とし

て記されています。

 その点、キリスト教は、現代の今時点においても、女性は聖

職者になれないなどの女性蔑視・男尊女卑をしています。

 そして、キリスト教の一番偉い地位であるキリスト教法王が

「女性は男の骨から出来ているのだし」と、女性聖職者が誕生

できない理由を、キリスト教の教義によっていることを述べて

います。近代においても、前近代的宗教の状態に置かれていま

す。

 仏教の基本の考え方は、この例の様な男女の平等性はもちろん、
 
次の仏陀の言葉によって分かります。

   「 生まれによって賤(いや)しい人となるのではない。

      生まれによってバラモン(高位者)となるのではない。

       行為によって賤しい人ともなり、
 
        行為によってバラモン(高位者)ともなる」。

                   (仏典:スッタニパータ)