TPP、日本の農業は潰されるのか?(その3)

 題:TPP、日本の農業は潰されるのか?(その3)
...(真を求めて 皆様とともに幸せになりたい)
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 この様な方法による、大量の化学薬剤散布は、危険を感
じさせた。
 『散布されない田圃がない』というくらいに、実際は、
どの田にも薬剤がかかっているという状態だった。
 パイロットに難しい要求をしていることが分かった。
 この空中薬剤散布で、有機農法の米だと言えない状態が
現出した。
 消費者の気持ちは、『農薬がかかったコメでもいい』と
いう消費者はいないというのが実態だった。
 しかし、生産現場田圃は、実際とは違う状態だった。
 折角、信頼関係が築かれて来た有機米に対する信頼が、
崩れていった。
 研究会が動き出した。
 そして、空中散布の停止の申し入れをした。
 その返事は、『経済的価値を持たせるには空中散布に頼
らざるを得ない』が返事だった。
 視点はまったく違っていた。
 空中散布賛成側は、「しょうがない、一番いいやり方な
のだから」と言った。
 それでなくても、散布するための重い農薬散布ホースを
抱えて散布作業をする状況だった。
 散布作業は重労働だった。
 また、老齢化が、その作業を困難にした。
 また、農作業者が娘さんなどの働き手の場合の問題が、
空中散布に頼らざるを得ないという事情にもあった。
 中には、理解度が低い人もいたけど・・。
 環境汚染は、空中散布だけの問題ではないとの発言もあ
ったり、
 河川の汚染は農薬だけではない、問題は色々あるとの声
もあり、除草剤も汚しているという声もあった。
 その様な河川の水を使ってと、問題をすり替える様な事
もあった。
 議論を続けた。
 有機農法の基本が問われているのだなと思える部分もあ
った。
 消費者が問いたいのもそれではないかという声もあった。
 どういう農法であればいいかを一生懸命、もがき、討論
した。
 消費者の理解を得たいというだけに偏っているのではな
いかの声もあった。
 対立を生む場面もあった。
 でも、空中散布だけは受け入れられなかった。
 空中散布がまだ行われていない地区があった。
 その場所で、除草剤散布を1回だけにするという『減農薬
の農法』を広げたいとした。
 なぜなら、有機農法の広がらない最大の理由が、除草作
業の大変さ、辛さ、重労働さであった。
 なので1回の除草剤散布で、ハードルを低くしたいとの
発想となった。
 空中散布の実施を回避することができた。
 有機農法組合を結成した。
 今までの農業のやり方が180°近く変わった「違う農法」
だった。
 農法の限界に突き当たっていた方々も、組合に参加した。
 地域の農業を守りたいという有志の方々が集まった。
 近隣の山からはミネラル豊富な水が流れ出て、おいしい
コメが育った。
 また、その様な状況になる様に目指した。
 有機肥料も新しいものを開発した。
 技術の改良・開発もした。
 そして、みんなでその益が享受できるようにした。
 組合内で、品質の差が出ないよう、差のないコメが産出
したかった。
 人の考えも確実に変えて行きたかった。
 飽くなき研究もし、研究を続けた。
 浸水も研究した。
 長くて、低温なほど丈夫な苗になるのことも突き止めた。
 雪解け水に20日間、浸した。
 60°Cにもなる堆肥、牛糞など独自の堆肥、それらの研究
した堆肥を、秋に撒いて、豊かな土壌にして行った。
 『全国、米の食味コンクール』で、米のソムリエが判定
する会で、組合員の米が4年連続で優勝した。
 米は、3倍の価格で売れるようになった。
 耕作放棄地が増えているが、実態調査をしてる。
 道路が無いので大型機械が入らない、引き受ける人もな
かなか現れない、それらは色々な課題を抱えていた。
 5%が、高畠地区の耕作放棄地となっていた。
 小曾野塚地区の話。
 ここには高齢化と、後継者が後を継がないという問題が
あった。
 やむを得ず、高齢者が、農業をやっているという現状。
 85%が、後継者が居ないところだった。
 親も継がせたいと言えなかった。
 土地に対する執着はあるが、農業に対する執着はない・
・が、息子の想いだった。
 農協は多額の金を貸していた。
 親が死ぬと多額の借金が残った。
 コメの価格が年々下がっていた。
 この米価低落が問題だった。
 この様な状況の中で、耕作依頼をする農家ばかりが出た。
 株式会社を立ち上げた。
 子供へ継がせるという形から、会社へお願いするという
形へ変わった。
 借金返済問題を解決するために・・。
 優秀な後継者がやれば、継いでいける・・が、この考え
のポイントだった。
 小さな田で、作業効率が悪いところを改善したいがポイ
ントだった。
 皆で話し合って改善していった。(その4へ つづく)
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   (詳しくは、以下のブログへ)
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