新たなギャンブル依存症患者が生れる・・

 題:新たなギャンブル依存症患者が生れる・・
   『カジノを始める』のは、悪だ・・・
...(真を求めて 皆様とともに幸せになりたい)
.
 平安の祈りを求めて・・・
 パチンコのギャンブル依存症の患者と向き合って・・
 そして今、新たな脅威『カジノ』が開設されようとして
いる・・安倍首相! 本当に良いのでしょうか?
 カジノと共に、パチンコも何とかしてください!
 そして、新たな患者が生み出されるだろう、その家族は
泣くだろう・・
 『カジノ・ギャンブル依存症
 9年前、精神科医、帚木蓬生氏は、病院を退き、58歳で
、17坪の診療所を開院した。
 この診療所は、パチンコが止められず、借金が増え、家
族崩壊の悲劇も、その様な患者の来る診療所。
 心(しん)くんという名の犬が待合室に居る。
 狭い診療所なのだが、その狭さが良い。
 初診の時は、診察室に入る前に控室に入る。
 そこで、身長を測ったり、体重を測ったり、1時間ぐら
い、初めて来た初診の患者と向き合う。そして、いろいろ
な話をする。
 患者の中には、この部屋で泣きじゃくる人もいる。
 ギャンブルで脳に異常が起き、依存に至る。
 アメリカでは『精神病だ』とされている。
 自分の意志の力では『どうにもならない』。
 父親と来た患者、部屋で父親が叱ってもどうにもならな
い。嘘と言い訳でどうにもならなくなって、家族が連れて
来る人となる。
 精神が崩壊して行く、そして、その状態が続くと悪い人
となっていく。悪行を行う人。
 家族会議が開かれるが、本人は『耳に栓をする』という
状態になる。
 既に、色々と家族と摩擦・トラブルが起きていて、患者
は、自分の気持ちを言わなくなっている、言うと、○○と
言ったではないかとなるから。
 妻が泣く、亭主が分からなくなったと、30年間、連れ添
ったのだが・・と、泣く。
 今、日本では、アルコール依存症や、タバコの依存症は
理解されては来ているが、『ギャンブル依存症』は、まだ
まだ知られて居ない。
 その様な現状の日本で、『予防教育が大切なのだ』が、
その様なことは、なされていない。
 大学病院は保護室の様な状態になっている。
 開院病院が、開放の中で治療ができるという良い面を持
っている。
 今まで、このジャンルの患者は、質屋に行くように、病
院への門を質屋的にくぐったが・・。
 先生は、診療所を開くとき、80名位、前の病院から連れ
て来たので良いが、初めて開院しよう、始めようとする場
合、経営が順調になり、食べられるようになるのに4年は
かかるという状況。この様なハードルもある。
 日本のギャンブル依存症の人で、パチンコは増え続けて
いる。400万人と言われる。
 そして、平均の借金額は1300万円。
 20歳でパチンコを始め、26歳で借金を始め、39歳で病
院に来たというパターン。
 これ以上、患者を増やしていいのか?
 この病気は、薬も効かない精神疾患で、薬屋も宣伝しな
いし、みんなが知らん顔をしているという現状。
 先生は、作家志望で、東大仏文科を卒業した。しかし、
入学し直して九大へ、そして、精神科医へ。
 一時、テレビ出演したが、これで生きていくのか?・・
と、疑問を持った、そして、医学部を目指した。
 友人に相談し、『何年遅れてもいいのだ』と友人に後押
しされた。外科は40歳〜50歳で終りだし、精神科医を選ん
だ、結果はよかったと先生は言われる。
 フランスへ留学、ピエール・ムーラン教授に会う。
 先生は停年4〜5年前だった。
 先生は、対人距離が近い人で、教授の診察にびっくりし
た。先生は、患者を待合室に迎えに行き、コートも一緒に
脱がせ、そして、診察に招き入れるという先生だった。
 帚木蓬生医師は、著書『風花病棟』などがあり、作家と
しても出発点になった、サスペンス小説を書く、著書『白
い墓標』もある。
 この留学で、「踏みとどまって、見届けて下さい」とい
う言葉に出会った。
 この言葉が出発点だった、患者に接した時、この患者は、
この方向で解決しようと、行こうとしているなと思えば、
付き添って行けばよい、出来ることは聞くのが一番、聞い
て行くうちに、患者が道を探して一人で歩き始める。
 終診、先生逃げないでと言われる、「留まって、見届け
て」が、心の一片にある、Stay andWatch、これが、先生
のスタンスとして大切な存在としてある。
 患者が病気と向き合う、週1回以上、自助グループへ行
くことが大切、これができれば直る。週2回が良いが。ワ
クチン効果は1週間しか続かない。パチンコへ、1回行くと
また次から次へと行くことが続く事になる。だからミーテ
ィングへの出席が大切。
 アルコール患者同士のミーティング、そこへギャンブル
依存症の人を入れて直したことがある。
 「断ギャンブル・ミーティング」、ギャンブラーズ・ア
ノニマス、上下関係なし、本名なし、批判はしない、特定
宗教は属さない、苦しんでいるのは自分だけではない。
 そのミーティングに出席していることで、自分の内面が
見える。患者は、退院が近づくと不安が高まる、同じ病気
で悩む仲間と話して勇気を貰える。
 パチンコをすると、パチンコから四種の脳の快感が発生
する。
 再発し、患者特有の嘘をついて続ける今までの行為に戻
る。
 病院に入るには、本人が入院を承諾しなければ、入院制
での治療の病院なので入れない。
 患者は言う、嘘をつかなくなったのが一番うれしいと、
 ギャンブル依存症は、自己破壊の病気、慢性進行の病気、
 患者が言う、一番楽になったこと、これから嘘をつかな
くて済むようになった事だという。今までは、朝、起きた
ら、どのように嘘を言おうかと考え始める日課だった、だ
から、正直に話せるようになったことがうれしく、そうす
ることが正しいと分かってくる。
 しかし、患者が変わっていく先は全く未知、分からない、
口ではいくら良くいっていても、どのように変わっていく
かは分からない。
 人を直す最良の薬は、人である。
 先生は、2008年急性骨髄性白血病になる。五分五分の
勝負だと言われる、56歳ぐらいの時だった。
 その時、患者の願いは、治療者は万全であって欲しいだ
った。患者自身がショックだった、闘病の半年間で70歳前
の女性患者が1人自殺した、また、手紙で待ってますと来
た、この時、治療者も患者も共にもろい存在であると気付
いた。
 診療所に犬がいるが、犬を使うことによって患者の見え
る面が増えた、
 入院中の白血病棟は暗かった、これでは病気になっちゃ
うなと思った、それで、明るい服を着る様にした。
 そして、精神科医に戻った時も服は明るくした、そした
ら、患者も明るい服を着て来るようになった。患者の話も、
ゆとりを持って聞けるようになった、焦(あせ)りもない。
 カジノが良いか?
 どんな徳のある人でもギャンブルやっていると、その徳
を、それを失う、寛容さも無くなる、正直さも無くなる。
 (メモ)主婦がパチンコ屋のトイレで心がほどけたのか
  『今日、10万円、負けた』と話していた。主婦でこれ
  で良いのか?・・と、話していた人が居たが、本当に
  パチンコは酷い。この様なことを日本の議員の方々は
  知っているのだろうか・・。この様なことを許してお
  いてよいのでしょうか?
 (メモ)この記述は、下記の放送をメモし、私なりの記
   述も交えて文にしたものです。
   精神科医、帚木蓬生氏、聞き手:壇ふみ、、
   こころの時代、NHK・Eテレ、2014・3・8(土)、
   pm13:00〜14:00、放送、