日本は、質が高いからと、安心していて良いのか?

 題:日本は、質が高いからと、安心していて良いのか?
...(真を求めて 皆様とともに幸せになりたい)
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 タイで、「明治」が、砂糖を使わないヨーグルトを作っ
た。そして、販売した。乳酸菌も独自の乳酸菌であった。
 固める技術を確立したところに『独自のブランド』があ
った。
 しかし、『中味が崩れている』とのクレームが、相つい
だ。
 日本では、この商品の運搬中による中味の崩れは無かっ
た、大丈夫だった。
 それは、『日本と違う運送法』にあったためだった、タ
イでは崩れた。
 対策として、商品を崩れないようにするという発想では
なく、
 また、運送法の改善など『外部へ解決法を求める』ので
もなく、
 自社でできる解決法である『梱包方法の改善』を思考し、
試みた。
 そこで、出た解決法、実施した解決法は、
 運搬時に商品が傾かない「梱包方法」だった。
 そのうまい方法を、考え出したのだった。
 問題は、乗り越えることができた。
 売れ行きは好調で、「おいしい」の評価で、評判も良い。
 中味の品を変えないで、運送を考えた。
 自分たちのブランドの中心である『乳酸菌を変えない』
に拘(こだわ)った。
 日本の「オンリー・ワン」を守った結果だった。
 その商品が、そのヨーグルトが、築いてきた市場を守っ
た。
 そして、継続して来た市場作りも、そのまま続けられる
ことが出来た。
 新たな挑戦であったが、そのリスクを受けるか否かの中
で、リスクを受け入れて、この商品作りを守った結果が、
現状の「継続ができるという大切さ」を守った。
 無添加も守れた。
 健康イメージも構築出来て行った。
 独自で価値を作り、価値観を作り、そして、出来た市場
をさらに大きく、市場作りをして行った。
 (日本の和牛肉の話)
 『しもふり』
 ・・美味しさの代名詞ともなっている。
 これはブランドになっている。
 しかし、
 『香港へ』、和牛を売り込んだ結果は・・、
 香港の業者からは良い返事が得られなかった。
 何故なのだ・・、
 理由は、
 オーストラリア産の「しもふり和牛」がすでに存在した。
 「しもふりWAGYU(和牛)」と称していた。
 商標としている。
 価格は半値だった。
 この肉の価格には勝てなかった。
 そして、すでに、
 これが香港に広がっていた。
 日本の和牛肉は、香港の高所得者層に広がってはいたが、
 それを中間所得者層に広げたいが、この度の行動だった。
 あるオーストラリアの牧場主が居た。
 3000頭の和牛系の牛を育てていた。
 牧場主は、日本の和牛を、長年、勉強し、
 そして、育ててきたという。
 そして、20年前に和牛の「精液」を手に入れたという。
 そして、今は、『生産が注文に追い付かない』という状
態だという。
 「WAGYU証明書」が出来ていた。
 この証明書があると、7.5万円の牛が18万円の価格に跳
ね上がるという。
 大きな利益を生んだ。
 今、18カ国にWAGYU(和牛)は広がっているという。
 肝心の大本(おおもと)の日本抜きで、世界制覇に向か
っているという。
 中国は、オーストラリアから遺伝子を輸入したという。
 日本は、今、この外国産WAGYU(和牛)の売り込みで、
追い込まれているという。
 日本のブランドは、岩手県産とか、宮崎県産とかで、
「和牛」というブランド名は、喧嘩状態となっているので
使えないという。
 「しゃぶしゃぶ」などの食べ方などと共に、日本産和牛
の売り込みを工夫しているという。
 (同時に、知的財産権戦略も構築しなければならない。
そして常に、知的財産権特許権などを頭に入れておくこ
とが大切)。
 WAGYU(和牛)証明書を、日本でなくオーストラリアが
出しているという、この事を、この件を『重く反省』しな
ければならない。
 ここに、「マスター・ブランド」の大切さの認識と、こ
の戦い方の反省があり、今後の発展に向けての研究が必要、
戦略構築が必要である。
 市場の認識の仕方も、間違っていたのではないのか。
 かつて、日本が発展した時は、主に、欧米の高い所得者
層などを狙った。
 この層の人口は、7億人〜10億人の規模であった。
 が・・しかし、今は、その市場は変わり、また、市場の
規は模拡大している。
 地域的にも、所得層も、変わり、そして、拡大し、
 今では、市場は、40億人規模となっている。
 市場の性格が、まったく変わったと認識しなければなら
ない。
 『トップの品質』さえ大切にすれば大丈夫が・・?、
 違う価値観となっている。
 価値観も広がっている。
 サブ・ブランドで満足する人たちも大勢いる。
 トップさえ握っていれば、市場は作れると思っていたら、
和牛の様に、逆に追い込まれている。
 トップブランドだけでは『輝けない実態』、市場なのだ。
 そのトップから外れた、ちょっと、すぐ下のところが、
本当は『大切な大切なところだった』などと言う。
 トップの少し下の質や層を握られ、
 市場を作られ、
 市場を席巻されている。
 最上級の市場は、確保しているものの、日本は市場を失
っている。
 日本の、自分勝手な商品イメージで、価値観で、
 「ボン」と「最高級和牛」を出されても、
 首は縦には振られない。
 それで満足とは・・ならない、
 また、食べる人は満足していない。
 最高の味が分からないなどなど・・と、言うなかれ。
 市場は、「サブのレベルから食べ始める」とも言えるのだ。
 日本には『そこがない』、
 そして、『幅広さがない』、
 そして、そこの市場と、そこから市場を奪われている。
 今、そこが、大切な時代になっている・・のだ。
 そこにつけ込まれている。
 質が低いから、品が低いからと、安心していてはダメ。
 また逆に、日本は、質が高いからと安心していてはダメ、
これでは市場は形成できない、・・。
 (日本食レストランの話)
 タイで、日本と同じ味を出そうと工夫し、頑張っている
姿がある。
 タイで作られた「ジャポニカ米」。
 それを安く、タイで作る。
 日本から取り寄せた米(種苗)を、タイで栽培する、耕
作する。
 チャレンジするのは岩手県の照井さん。
 ベトナムで試験栽培中。
 作り易いという。
 人件費も安いという、
 また、年に、3回も収穫ができるという、
 コストが、3分の1になるという
 (何と、67%のコストダウン)、
 メイド・イン・ジャパンから・・
 メイド・バイ・ジャパンへ・・、
 ベトナムで、技術指導をしながら、コメを作って、東南
アジアに売りたいという。
 今、ベトナムで、日本食レストランが増えているという、
 そして、ベトナムの畑に立つ照井さんが、しきりに水田
の稲の葉を見ている姿、
 稲が、病気にかかっているという、
 病気の原因は密植だ。
 現地の、収穫量を上げたいとの意思が、密植栽培となっ
ていたのだが、そのために、
 密植栽培で『病気に弱い苗』になっていたという、
 そして、現地の農法は、稲籾(種子)を、直播(直接、
田んぼに種をまく、田植えはしない)だった。
 そのために、密植状態になっていた。
 これを止めてもらって、苗を育てた。
 そして、日本の様に、田植えをする事を説いた。
 そうすることで、苗間隔がとれ、植える間隔もしっかり
保つことが出来ると説く。
 量産化するときは田植え機を導入したいと照井さん。
 「ノウハウは、日本にあるが・・・」という問題。
 その技術をどのように展開するかの問題。
 照井さんの例は、このことの良い実践例。
 トップはメイド・イン・ジャパン・・でも、サブは、メ
イド・バイ・ジャパンという戦略が。
 日本のノウハウを持った方たちが、現地・現場を指導し
て、作り、市場を作っていく。
 (台湾の個人ブランド米の話)
 日本の個人の方が、台湾で米を作って、台湾市場に個人
ブランドを確立させて、「個人ブランド米(玉木米)」と
して流通させたという話・・・
 台湾で、「玉木米」が、かつての200倍の収穫量となっ
ている。
 個人の方が、自分のブランド米を作って、メイド・バイ
・ジャパンで、台湾の方に米作りをしてもらった結果であ
る。
 (食生活と食文化と連動した戦略が大事という話)
 かつて、銀座の道で、ハンバーガーをほおばった笑顔の
日本人たちがいた。
 そこに、アメリカ文化があった。
 ハンバーガーをほおばったのは、アメリカ文化も、ほお
ばっていたのだった。
 味噌だけを、
 また、醤油だけを・・買ってくれでは・・ダメ。
 味だけでも駄目だし、「もの」だけでも駄目だし、
 食のパッケージ・すべてが詰まったパッケージで広がっ
ていく・・これが大事、
 そして、そこからローカル化して行き、発展していき、
現地化させていく。
 日本で広がったカレーがそうだった。
 インドから入って来たカレー。
 日本のカレーとして広がり定着して行った。
 今は、家庭、家庭の、
 お母さんの、お姉さんのカレー・・と、
 などなどとして、がっちりと定着している。
 (13億人の市場の中国の話)
 中国の方の日本産の和牛はやっぱり違うねと、
 日本産和牛をほおばって話す中国の方、
 その言葉が大切、
 以上は、NHKスペシャル(ジャパン・ブランド)を見
て、私なりに書いた文です。
 メモ:NHK総合、2014・2・8放送、 pm3:05〜pm4:
03、番組名:NHKスペシャル(ジャパン・ブランド)、
出席者:妹尾堅一郎氏(産学連携推進機構理事長)
    三輪泰史氏(日本総合研究所主任研究員)
    佐藤可土和氏(アートディレクター)、
 (参考)みっ‐しょく【密植】 [名](スル)間隔を開け
   ずに植物を密に植えること。⇔疎植。
..
   (詳しくは、以下のブログへ)
URL:http://blog.goo.ne.jp/hanakosan2009 /
http://www.youtube.com/watch?v=nKNQXEqBZsQ
http://www.youtube.com/watch?v=EE_KtK311aA