TPP(環太平洋パートナーシップ協定)・・賛成か、否か (その2)

題:TPP(環太平洋パートナーシップ協定)・参加か、否か(その2)

  TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の参加か、否かについて、
 twitterで論じた。それをいかに書かせて戴きます。

☆《TPP、参加か否か・・両論を見てきて・・日本は、既に、「開国
 している」と、言える。
 ・・「工業立国の日本」の「輸出入の多くを占める鉱工業品」の
  関税率は
 ・・「アメリカより低い」のである。
 ・・「日本の市場は、既に、開放されているのです」
 ・・そこで国民の税金を使って「農業の方々の補償をしてまでし
  て」、TPPに参加する「意義はない」のです。
 ・・鉱工業品は、既に、関税率が低いので、交渉議題は農産品の
  関税率引き下げだけになるだけ
 
 その1に引き続き
 ・・(朝日2011・1・21)に記載された東京大学伊藤元重教授の
  「賛成論」です。
 :: 日本は20年にわたって停滞が続き、政治も経済も国民の意識
  もすっかり内向きになってしまいました。
   このままでは海外から「かかわってもしょうがない国」と見ら
  れ、パスされてもおかしくありません。
   これではいけないと、多くの人が感じているはずです。
   重要なことは、国の形やあり方をどの方向にもっていくのか、
  強いメッセージを打ち出すことです。
   私は「開放」だと考えます。
   開放する姿勢で、経済者社会の制度や仕組みを見直し、実行
  していく。
   戦後の日本がここまで発展した原動力の一つが、世界とつなが
  ってきたことであるのを忘れてはいけません。
   かつて、貿易自由化は主要国が一堂に会して議論し仕組みを作
  っていました。
   日本はそれに乗っていればよかった。
   しかし世界のルールが変わりました。
   今は国と国、地域の間で協定を結び、自主的に貿易を自由化す
  る流れです。
   黙っていたら置いていかれるだけです。
   「開国」を意識的に行う理由の一つです。
   アジアの現実を見て下さい。
   10年前、日本はアジアで唯一の経済大国でした。
   今、中国が追い越すことは確実になりました。
   20年後には中国、インド、そして東南アジア諸国連合ASEAN)
  が経済規模で日本を上回ると言われています。
   つまり近い将来、周囲に巨大な経済規模の国と地域が三つも誕
  生するわけです。
   輸出入は遥かに大きくなるでしょう。
   実際、大きな国に囲まれているドイツの貿易依存度(国内総生
  産に対する輸出入悪の比率)は約7割です。
   日本は3割ですが、ドイツの様になって行くのは時間の問題で
  す。
   その時になって自由化の度合いが足りない、他の国や地域に
  取られてしまうなどとあわてないように、今から国内の仕組みを
  開放型に変えていく必要があります。
 ・・以下、伊藤教授の論理は「外国人の日本への招へい」の話に移
  って行く。
   TPPと全く関係ない「外国人の招へい」の話へ。
   TPPに「参加しない」と外国人が招へいできないという事は全
  くありません。
   優秀な外国人を日本へ招へいするという事は、正しいことで、
  明治の時代から日本は行って来ています。
   この様な論理展開をしてまで、全く関係ない話までして、
  「TPPの参加に反対する」と出来なくなるという論理展開をして
  までして、「反対論」がおかしいという事は、国民の誤認混同を
  起こし、適切ではありません。
   不適切な論理展開です。
   先生らしさが全くない、誤った論理展開です。
   「TPPの参加反対」があたかも「幕末の開国反対派」の言い分
  の様に、「開国か否か」の論理展開をするところも、公正な論議
  を尽くそうという、公正さを追求する態度とは思えません。
   何しろ、日本は既に輸出入の多くを占める工業品で「アメリ
  より低い関税率を達成しています」
  「開国している状態なのです」。

☆《TPP、参加か否か・・両論を見てきて・・・》:
 ・・この、伊藤教授の賛成論は、日本は「開放」しなければならな
  いと論じておられます。
  (その通りです)。
   教授は開放する必要性を諄々と説いています。
  (その通りと思います)。
   だから、すでに、「日本の鉱工業品の世界に誇る低い関税率」に
  なって「市場が開放されている状態になっている」のだと思います。
   「日本は既に市場を開放している」のです。
   つまり、伊藤教授の賛成論は、「市場開放の大切さ」を論じて
  はいますが・・・。
   市場開放をすでにしている鉱工業品をどの様にお感じなのでし
  ょうか。
   その他に「農業品」も市場開放しろと論じているのでしょう
  か。
   論点の突っ込みが足りません。
   論議すべきそ論点が全くありません。
   不明確です。
   全体的に開放しろというだけの開放論になっております。
                         (つづく)