子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています(その1)

題:子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています。
    (その1)
 リンカーンは、
 「黒人奴隷を解放した」と言われていますが、間違いです。
 彼には、
 黒人奴隷を解放したいという希望や意志は全く有りませんで
した。
 リンカーンの黒人奴隷解放の意思は、「事の成り行きから持
った」という状態でした。
 その様に仕向けたのは、
 黒人の黒人奴隷解放戦士『フレデリック・ダグラス』でした。
 また、
 その組織の働きかけがあったから、その方向に流れただけ
です。
 これが真実なのです。
 子供たちの伝記には間違いが書かれて居ります。
 正しい内容に書き換えられなければならないのです。
 キリスト教は「黒人は人ではない」とみる歴史があります。
 この様な見方に影響された人々がしたことは、
 黒人の奴隷解放に一旦ちょっぴり至っても、直ぐに自分たち
の利にとらわれて、元に戻ってしまうという事でした。
 悲しいかな、黒人の方たちは、
 「人間ではない、奴隷という原罪」があると理由づけられた
考え方をされていました。
 特に、
 アメリカ南部は、現在も「バイブル・ベルト」と言われてい
る様にキリスト教徒が多い地帯。
 ここの地に、黒人奴隷の悲しい歴史が刻まれました。
.
 奴隷制は、疑問なく容認する考え方の地でありました。
 キリスト教聖書に説かれている奴隷制アメリカ南部の人達
は、当然のごとく、奴隷制を容認し、黒人の方達を奴隷として
虐げました。
 そして、この南部の奴隷制寡頭勢力は、(かとう‐せい【寡
頭制】 少数者が権力を握って行う独裁的な形態)、自分たちの
利が脅(おびや)かされるに及んで剣を引き抜き南北戦争を起
こしました。
 自分の意に合わない相手を殺す教義「異教徒は殺せ」の教義
のままに「考え方の違うものは滅ぼせ」の教義どおりの行動と
なってしまいました。
 その様なアメリカの中でも共和党は、アメリカ全土の奴隷制
反対勢力が応援し、育て、そして、強固にした党でした。
 (ちなみに、民主党は、奴隷制を容認する党です)。
 くすぶりの中にあったアメリカは、1861年南北戦争が起き、
リンカーンはこの年に大統領に就任しました。
 後代の歴史家が「南北戦争奴隷解放戦争」と位置付けして
いますが、、リンカーンの大統領就任演説は、「奴隷財産を擁
護する論理展開をするという演説」でした。
 何と愚かな演説でしょう。
 奴隷制について、反対するか賛成するかわからない州が存在
したからと言い訳する人たちもいますが、リンカーンのその後
の行動からみても「彼は奴隷解放の大統領」とは言えません。
 南北戦争の戦況は、
 リンカーン奴隷解放への意思がなく、不決断もあって、ま
た、軍の首脳部の腐敗もあって北部軍は敗北が続きました。
 北部のシンボルである首都=ワシントンが、陥落する危険に
さらされる緊急事態にもなりました。
 この状況を救ったのが、黒人の黒人奴隷解放戦士『フレデリ
ック・ダグラス』でした。
 奴隷解放に不決断だったリンカーンは、
黒人の軍への参加をも容認していませんでした。
 フレデリックは、
 「黒人奴隷も、自由黒人も、黒人を軍務につかせよ」・・・
と、訴えました。
 「奴隷に対する自由が、今こそ国会議事堂から全戦場の砲焔
の空高く宣言されなければならない」・・・と、叫びました。
 「黒人を軍務につかせよ、そして黒人解放軍を組織せよ。か
れらは南部に進軍し奴隷たちの間に解放の旗を揚げるであろう」
・・・と、世論に訴えました。
 愚かにも、
 首都ワシントンが陥落の事態になっても、
 リンカーンは、
 「黒人奴隷は漸進的に解放したい、
 一気に解放という事はしたくない」の意思でした。
 また、
 リンカーンは、
 卑劣な事に「解放された黒人はアフリカかどこかに植民させ
たい」と考えていました。
 黒人の方たちを捨てるということです。
 「棄民」の考えです。
 当然、黒人の方たちからは、強い反対の声が沸き起こりまし
た。
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(追伸)
 本シリーズを書き始めるにあたって・・・、
 今のアメリカの原点は、独立戦争で勝ち得た国の形と共に、
 そして、第二の大切な原点が、
 「現在のアメリカ政府をたどって行くと、『南北戦争時の北
軍政府』へと行き着く」。
 それ故に、アメリカは、
 当時の北軍の最高の位置にいた『リンカーン大統領』を誇り
とし、
 この時の理念を「美しくしていたい」という気持ちが強い。
 それ故に、そのリンカーンに関して、
プロパガンダする点が少なからず見られ、存在する。
 そのプロパガンダされたために見えない「隠された真実」は、
 世界の善良の方達のために、
 明らかにされねばならない。明かされなければならない。
 それは、回り回ってアメリカ合衆国のためにもなり、
 また、これからの人類の行く末にも貢献すると確信する。